往診がすき。
だから、訪問看護ステーションから報告があると
すぐに行きたくなる。
診療終了後、三軒茶屋のなかみち通りを往診鞄をもって
小走りにHさん宅に伺う。
茶沢通りと違って、飲み屋のネオンが瞬いている。
長崎ちゃんぽん、焼き鳥や、豚カツや(この店はかつ、という
店名らしい)
焼き鳥やの煙が、胃袋をなかす。
有名な赤鬼という店も路地を入るとみえる。
(以前行って、満席で入れず)
昼間通る時と、まったく表情が違うなかみち通り。
20時も過ぎると、サラリーマンの人たちのホッとした顔が
通りのあちこちにみえる。
わき目もふらずに、往診先に到着。
Hさんは、思ったよりずっと元気であった。
ご家族の手厚い介護とご本人の治るんだ!という強い意志があるからだろう。
帰りはサミットで、買い物。
バイト代を貰って福助の散歩を請け負っている息子にあれこれ買う。
Hの息子さんのように、彼も寝ずの介護をしてくれるだろうか?
「お母さん」と言って、親指と人差し指で○を作って「いくらくれる?」なんて
言わないでね…