雨足の強くなった9時過ぎにようやく家についた。
門扉をあけ、見上げるとドアの脇に小さなシルエットが。
まあるい目がこちらをみている。
アメリカンショートヘアのような猫が座っていた。
ずっと以前家のそとで震えるような小さな声が聞えて
きたことが思い出される。
近づくとさっと逃げたが、そうすげない様子でもない。
もしやお腹がすいているのではと、小皿に猫のご飯とお水を
おいてみた。
あっというまになくなっていて、もう一度ご飯を置いてみると
やはり残さず食べてあった。
冷たい雨の夜の小さな訪問者。
また、そのお顔を見せてね…