今日2件目になる往診の帰り道。
畳屋の前を通ると、井草の匂いにであう。
疲れ気味の頭がちょっとだけさえていく。
四角い時計が一列になって行進しているディスプレイを横目でみて
通り過ぎていく。
肌寒い夜、傘をさす人は足早に帰途につく姿が多い。
飲食店が多いこの通り、どの店も空席がめだつ。
ひとり者だったら、もっと行きつけの店が増えていくことだろう。
家族や動物がいる生活になると、家に吸引されるようになる。
今夜は1人の夜だから、早く帰れねば。
福助が首を長くして散歩を待ちわびているだろう。
パメラはどうしているかしら。
街の匂いは、生活のにおい。
三茶の街は、いつも素敵だ。