猫の爪のように尖った月が今夜みると
クロワッサンのようにふっくらとしていた。
駐車場に車を置くと、月は群青色の空の真ん中にあった。
今夜は早く帰りたかった。
クリスマスを今夜やる予定で、あれこれと
料理を♪と考えていた。
往診が思いのほか時間がおして、道の渋滞のせいもあるけれど
ご家族の相談事も多かった。
のどもとがすっきりしないのは、往診記録全てを電子カルテに
書けなかったからだろう・・・
老人ホームの分は明日になってしまった。
ケーキを取りに行く時間も30分遅れで連絡を入れた。
そのあと最後の往診へ。
「良い年を」とベッドにいるTさんに言う、時計は19:30
あたふたと帰宅し、大慌てで料理を作る。
郵便局でバイトを始めた息子が帰宅していた。
殆ど同時に、家人帰宅。
ゆっくり料理をする、という習慣が本当にない・・・な。
21時少し前に、食事となる。
ラ・テールのクリスマススペシャルケーキ!
今年は奮発した。
仕事に追われているほうが、元気の元・・・と思うときもあるけれど
今日は、何だか朝から気分が少し滅入っていた。
朝から、何だか涙ぐむ、おっかしいなぁ。
玉堤通りから、純白の富士山をみた途端急に元気になる。
純白の富士山→ソフトクリーム食べたい!→元気になる。
朝の往診が始まる頃には、かなりテンションがあがり
元気になっていた。
昼休みをちょっとだけとり、二子玉川の高島屋へ。
駐車場は大行列、店内も大混雑。
人ごみは、大の苦手だから少しトーンダウン。
往診患者さんは、全員元気だった。
それで、またうんと救われた。
薬は本当に必要なだけそれも少量がいいと思っている。
Sさんは、物凄い多量の薬が処方されていた。
呂律も回らず、終日不機嫌な様子だったが、時間をかけて
薬を減量して、最近でははっきりと言葉が分かるようになった。
「来年も宜しくお願いします、良い年を」
「先生もね、良い年を」笑顔と明瞭な言葉に驚く。
木曜、金曜、土曜、そして来週の月曜で診療が終る。
といっても、29日はクリニックのお掃除が入るしレセプト点検。
訪問看護指示書、健診の結果判定、老人ホーム関係の報告書
依頼されている書類・・・
目の前にある事を淡々と・・・
すっきりした気分でお正月を迎えたい。