時折、息子と夜のドライブに行く。
息子が髪をカットにきた。(私のいきつけの美容院マルコ・ポッチさん)
夕食を倉嶋さんで食べ「少しドライブしない?」と息子が言うので
あてどもなく夜の東京どライブとなった。
親と話しあうことは、私にとってはお説教される事を意味していた。
父からの一方的な「勉強不足、そんな事では医学部に受からない」
と耳にタコができるほど言われた高校時代、そして浪人時代。
いつしか人の話を聞くふりがうまくなっていった。
耳元でシャットアウトする特技だろうか・・・?!
頭に父の言葉が入ると、傷つく事が多すぎたので
自然と、うなずきながら聞いていない技を会得したのだろう。
延々と何時間にも及ぶ父の話は苦痛以外の何物でもなかった。
早口でまくしたてる父、確かに頭のよい人だとは思っていたけれど
人への説得力という点では、家族へはなかったように思う。
その頃いた犬でさえも、父が在宅時は吠えなかった。
往診や医師会の仕事にでると、二匹の犬は伸びをして
吠えたものだった。
息子には、職業の選択、これからの事も強制はしたくない。
私が息子に望んでいることは「明るく、元気に素直に」
親ばかだけど「素敵な男になっている」そう思っている。
それにしても、銀座界隈の客待ちタクシーのあまりの多さにびっくり。
そしてすぐにクラクションを鳴らす人が多くて・・・
譲りあっていけば、何て言うこともないのに・・・
早く息子が運転する車に乗りたい・・・なんて無理だろう。
そのころには、夜のドライブの助手席には彼女がいるのだろうから。